どこでもドアが欲しかった

両親『息子達にたまにはいい物食わせてやるか』 → 兄貴宅に行くと、ハダカの女の子が2人。さらに上の階から物音がして…

time 2016/11/24

両親『息子達にたまにはいい物食わせてやるか』 → 兄貴宅に行くと、ハダカの女の子が2人。さらに上の階から物音がして…

父が怖い顔で二階へ上がるのを見ながら母は女の子たちに隣の部屋で服を着るように言った。
女の子たちは黙って服を掴んで隣に行った。兄貴達はだんまり。
ここで自分がようやく喋った。「兄ちゃん、なにしてんの。お母さんもお父さんも来るまで笑ってたのに。なんでおこらせるの」とか言ったと思う。
次男にかなり睨みつけられた。妹と弟はまだ小さかったから不思議そうだったけど雰囲気察したのか黙ってた。

ちょっとしたら二階から父と男の人が三人降りてきた。その三人を並ばせて父は兄貴に聞いた。「誰だ。」

長男は小さい声で「…いや、…友達。」って言った。次男はなにを思ったのか「つーか来るなら連絡してから来て!(不良に憧れていたが父は最強だったので言葉遣いはていねいになる)」と空気読めないことを言った。
その瞬間、父が座っていた長男の髪の毛をひっつかんで思いきり投げた。
すぐに次男を見て次男の髪の毛もひっつかんで同じ所に投げた。
次男は長男にぶつかって、父を睨みつけたけど父はそれも無視して兄貴達二人の横腹を蹴った。

それから顔面をナグった父を見て母が我に返ったように泣きながら父を止めた。
父は頭に血が登ってたのか、母を乱暴におしのけた。
それを見て自分含め子ども達が顔を見合わせて父に飛びついた。
小さかった妹も弟もよく自分と同じことしてくれたなと今でも鮮明に記憶に残ってる。
飛びついた子ども達に我に返った父は「帰るぞ」と一言だけ言って玄関に向かった。母も後を追って、子ども達もその後を追った。

自分だけリビングに残り、兄貴と男三人を見た。父の怖さからかみんなビクビクしてた。とりあえず自分は涙ぐみながら
「お父さん、たまにはいいもの食わせてやりたいって言ってた。お母さんも元気かなって会えるの嬉しそうだった。
兄ちゃんの仕事が休みだからって今日をみんな楽しみにしてたのに。」
そう言って持っていたプレゼントのお菓子を長男に投げた。

なんともいえない顔をしてた兄貴二人だったけど、車に戻って父を見たら一番悲しそうだったのはやっぱり父だった。
泣きそうな笑顔で、ファミレス行くかと聞いた父に泣きながら母と自分は頷いた。

後日母からステーキの行方を聞いた。
車に一番に戻った父はステーキを持って再び玄関に戻り、
母が出て来たときに「キッチンに置いてくるように」と渡したらしい。

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