その後の話は、嫁さんからの又聞きになる。
祖父が足がやや悪いこともあり、翌週、義父が、自分の実家に赴いたらしい。
そこでの結論は、あいまいなままにすると後で問題になることがある、調査に応じた方がよい
とのことだった。
万一、自分たちの子供でなかったらどうしょうと従兄弟夫妻はかなり動揺したらしいが、
なにもしなければ、実の子供ではないかもしれないという疑惑を抱えたままになるかも
しれない、それで、耐えられのか、という説得をされ、調査に協力する決断をしたとのことだった。
それで、義父が病院側の弁護士に連絡をとり調査に協力すると伝えた。
義父と病院側の弁護士で段取りをして、従甥と従兄弟夫妻のDNA鑑定をすることになった。
費用は当然病院もち。
鑑定の試料の採取は、その病院で行い、実際の鑑定は専門の鑑定機関が行う。
義父によると裁判所での鑑定も手掛けている大手の機関だそうだ。
義父、祖父、伯父が立ち会うことになった。
本人たちと立会人には「足代」ということで、幾ばくかのお金を渡されたそうだ。
鑑定機関の担当者が2名来て、最初にDNA鑑定の方法・意味等について説明をする。
その上で、DNA鑑定を行うことの意味を理解した上で、DNA鑑定を行うことを
了解するとの書面に署名・押印をさせられ、さらに、顔写真を撮られ、写真の裏にも
署名をする。
ただ、従甥は、まだ、署名ができないので、代わりに親が署名をし、
その隣に、親の署名で間違いないことを確認するという立会人の署名もする。
この書面は鑑定書の一部となり、また、顔写真は鑑定書に貼られることになる。
立会人も当然、立会人としての署名・押印をする。
鑑定機関の担当者が封印された袋を破って綿棒のようなものを取り出し、大人は自分で
子供は担当者が、綿棒のようなもので口の内側の粘膜を2度こすって鑑定に必要な試料を
採取する。
口内の粘膜が付着した綿棒は、本人たちの目の前でガラスかプラスチックの
容器に入れられ封印される。
その容器には、試料を採取された本人の名前が記載された紙が貼られる。
それを、冷蔵で保存できる箱にしまうという段取りになる。
しかも、予備の試料も必要とのことで、同じことを2回繰り返し、別の箱にしまう、ということを
するそうだ。