空き巣に入られた時が衝撃だった。
私はボロアパートの1階で一人暮らしをしていた。
ある夢のために仕事を掛け持ちしてお金を貯めていた。
ある日、夜勤明けで昼ごろ帰宅すると、室内に知らないおっさんがいた。
おっさんは私を見てぎょっとしたが、すぐにニヤーとブッサイクに笑った。
私が145センチ40キロ以下のガリチビだからどうとでもなると思ったんだろう。
実際気弱で学生時代に幽霊ってあだ名付けられた事もある私は
「終わった……殺される……」
と震えているしかなかった。
しかし、近寄ってくるおっさんの手に通帳と実印が握られているのを見た瞬間…