小学校高学年で、父親の都合で都心からいきなり地方の田舎に転校になった。
都会からの転校生ということで、注目を集めまくり、敵愾心をもたれたりして軽い嫌がらせを受けていた。
でもまあ、そんなのは通過儀礼のようなもんなので、やがてそこそこクラスに溶け込むようになった。
ある日、給食で副菜に甘くしたるうずら豆が出た。
私は昔から甘く煮た豆全般が嫌いで、あんこも駄目。
でも残すと怒られるので、牛乳で飲み下すという技を編み出していた。
その日も、自分のトレイに運ばれた豆を見ながら、何個づつ牛乳で飲み下そうか、大きさ的には2個が限度だけど牛乳の配分を考えると3個まとめてみるか、歯だけで噛み砕けばなんとかなるかもとあれこれシュミレーションを繰り返していた。
そうしたらいきなり、
「私の男とらないでよおおおおお!」と絶叫が響いてきた。
誰かが叫んでるなあと思いながら、シュミレーションに夢中な私。
しかし、何だか周囲の様子が変。ざわついている。
顔をあげてみたら、クラスのみんなが私を見てる。
シュミレーションを中断してキョロキョロしたら、クラスのリーダー格である女の子A子ちゃんがこっちを向いて涙目で睨んでいた。
・・・( ゚д゚ )