「(一番下の妹)はおれが産ませたんじゃねえ!」
時が止まる。
私呆然。
隣室に避難していた兄弟たちが
「話は聞かせてもらった」
のAAみたいに襖を開ける
父、真っ赤だった顔がどんどん青くなる。
その顔のまま横にすっ飛んで行った。
横から母に蹴られてた。
母、そのまま
「何言ってるの! 何言ってるのぉー!!」
って、父を殴る蹴る(あんま効いてなさそうだったけど)。
父はされるがまま。
その昔、かなり夫婦仲が冷え込んだ時期があって、
父浮気→母も対抗して浮気→母、(末の妹)を身ごもるってなことがあったらしい。
当然親戚中産むのは反対してたけど、私たち兄弟は
事情を知らないのでノンキに「新しい兄弟!」とはしゃいで、
「次は弟がいいな」とか両親の前で言い続けてて、
なかなかふんぎりがつかずにいたらおろす時期を逃したのだそう。
そういわれてみれば、私たちが赤ちゃんの頃の話になると母は
「(兄)は逆子かもしれないって言われてて~」
「(姉)は生まれたときピンク色で~」
「(私)は未成熟時で~」
とかすごく詳しく話してたのに、妹の話になると
「出産慣れちゃって全然印象に残ってないわwwww」
みたいに言ってた。
妹にだけちょっと言葉キツイところもあった。
っていうか妹の顔立ち自体上3人と全然違ってたんだけど
父親似か母親似の違いだと思ってた。
兄は話を聞き終わると真夜中なのに外に出て行ってしまって、
妹はギャン泣き。
姉は泣き止ませようとするが耐え切れずもらい泣き
「私のせいで家族がバラバラに…」
と思うと死にたくなった
結局異父兄弟でもいいよね! みたいに兄弟全員開き直れたんだが、
何が悲しいってその日はクリスマス。
毎年近くなると思い出す修羅場。