どこでもドアが欲しかった

娘の誕生日。俺「ただいま!ケーキ買ってきたよ」すると娘は…

time 2016/11/30

娘の誕生日。俺「ただいま!ケーキ買ってきたよ」すると娘は…

22で結婚してすぐに娘ができた。 
27になった時に義母の調子が悪くなり、同居することになった。 
仕事も順調に娘も優しい子に育ってくれた。 

だんだん義父が夫婦や娘の事に口を出すようになったので、その頃から義父と言い争う様になって険悪になった。 
ある日、娘の誕生日について大喧嘩になった
娘の誕生日は平日だったので、俺が早めに帰って一緒にやることにしていたのに、義父は昼下がりから俺以外で外食してお祝いして、大きなケーキを食べていた。 
何も知らない俺は、誕生日ケーキを買って帰ったが、娘から
「おじいちゃんからもっとおいしいケーキ貰ったよ。
みんな祝ってくれたのになぜパパは私より仕事が大事なんだよね。こんなケーキ要らない、こんなパパはいらない」

朝起きたら、包装されたままのケーキとプレゼントがごみ箱に捨てられていた。 


出勤途中も涙が止まらなかった。 

義父に何度も夫婦のやり方に干渉してほしくない、それができないなら別居すると話していた。 

次の日、義父から妻が署名した離婚届を押し付けられて、
「やっと娘の目が覚めた、お前は早く出ていけ」
妻に話をすると、父は言いだすと言う事を聞かないから無視しとけばいいと。 
俺の気持ちに無頓着過ぎて醒めて行ったし、娘は俺の事を役に立たない、いなくてもいいと言い出すし、悲しすぎて仕事に自分の存在意義を求めるようになった。 

新子会社の役員に抜擢する話があって、受けると出世するが転勤が必至で、今のままでは転勤するわけもいかずと悩んでいた。 

俺の誕生日の朝、妻が料理作って待っているから、早く帰ってきてと言われて帰ってみると、家は真っ暗で、わざとその日に2ヶ月後の義父の退職祝いを俺抜きでやっていたらしい。 

妻に文句言うと、父もあと20年くらいしか生きないのだから、それまで我慢しろってさ。 
娘の成長も祝えない、自分の事も祝ってくれないのに悲しくなった。 

毎朝、俺の食事だけが俺の書斎に用意されて、晩飯も書斎に置かれていた。

俺は自分の為に生きようと考えて、子会社の役員と転勤を受け入れ、家庭の事情を説明した。 
子会社に移動日に、義父から押し付けられた離婚届を提出し、長期出張と言って家を出た。 
俺が使っていた箪笥に、妻、娘、義父宛に手紙を書いて出て行っていた。

その後…

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