どこでもドアが欲しかった

ある日突然、私宛に裁判所から封筒が届いた…

time 2016/12/01

ある日突然、私宛に裁判所から封筒が届いた…

当時妹と結構広いアパートに住んでいた。
私は初心者マークのホステスで、金も無いので徒歩&電車で夜の街へ通勤していた。

事の始まりは、駅のホームから突き落とされた事。
人も少なく、その場で犯人を視認。
逃げたおばさんを捕まえると
「わざとじゃない!自意識過剰!そんなヒールはいてるから!」
と騒ぎ始めたのでうざったくてその場は駅員さんに注意してもらって出勤した。

この時は修羅場というより、基地遭遇wwとか思ってたんだが…

半月ほどして深夜に自宅の掃き出し窓をブチ破って、駅で突き飛ばしたおばさんが土足で乗り込んで来た。
「どっち!?このクソガキ!?こっちのブス!?」
「あんた!いるんでしょ!でてこいやぁぁぁあ!」
と大騒ぎ。
ガタイも良く顔はヤワラちゃんと北斗のコンボ。

怖いのでkを呼び、先日突き飛ばされた事も伝え連れて行ってもらおうとしたが、借りてきた猫状態に大人しくなった鬼嫁は別室(我が家のね!怒)で婦警さんと話して帰って行った。
「何でかえすんですか!?」って食いついたけど、
「旦那さんがいると思ったんだって。ダメだよ?警察は民事不介入~」
とかなんとか言い出す。
何だそれ?ともおいながらも、旦那なんか知らん、被害届だ!と食いついたが薄ら笑いでいなされて帰って行った。

妹が「不潔」の眼差しでこっち見てて怖かった…突撃よりこっちが修羅場だったかも。

何とか妹に身の潔白を信じてもらい、ガラスも自費で直し、半年ほど平穏に暮らした。
が、ソレは突然やってきた。

買い物から帰り、自宅のドアを開けると仁王立ちで分厚い封筒を突きつける妹。
デカデカと書かれた、地方裁判所の文字。
「あんた、訴えられたの?」
冷ややかな声。
あぁ…あんたは完璧さ。学生らしく慎ましく暮らし、家事もこなす。だめな姉が落ち込めば、そっと甘酒を作ってくれる。罪を憎み、決して汚れぬ逞しい心の持ち主さ…それに比べて私ときたらさ…
…て、ちがう!確かにお水な仕事はしてるが、人様に後ろ指さされ流ような事はしてないつもりだ!

しかし、宛名は私。
封を開けると、被告人は私。原告は見た事も無い名前、鬼嫁。
損害賠償請求訴訟?

読んでみれば、私が鬼嫁の旦那と不倫をし、自分の飲み屋で金を使わせ、子供の学資保険まで切り崩し、果ては中絶費用を2回も出させただの、金を借りてるだの…目ん玉びっくりな理由で、総額1000万オーバーの請求。
妹に言い訳をしつつも、内容の勤務先の名前も合ってるし…
訳がわからんが、返事をしろ、出頭しろと書いてあるので、全部の項目をひとつひとつ否認します、と陳述書をしたためて送り、出廷日に裁判所に。

2回ほど出廷したし、陳述書も提出。
もちろん裁判では双方の陳述書通り平行線。
ていうか、書面の確認しかしなかったけど。
毎回
「原告夫○○がこのようなブサイクを自ら好きになるわけもなく被告が脅迫した」だの
「厚顔無恥にもこの程度の器量で女を売る仕事をしているとは」
だの酷い言葉を真面目な顔で読み上げるおっさんが憎かった(^^;;

3回目の出廷日が近づいてきた時…

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