どこでもドアが欲しかった

ある日突然、私宛に裁判所から封筒が届いた…

time 2016/12/01

ある日突然、私宛に裁判所から封筒が届いた…

これまた突然事態がおさまった。 
裁判所からの電話で、裁判が取り下げられました。と… 
はい??だったが、そうですかと一安心。弁護士も立ててなかったし、まぁ酷い目にあったな~くらいで忘れる事にした。

しばらくして、隣人の女性が訪ねて来た。この人、ギャル風の服を着てるが黒髪の美人。ふるふると身を震わせ佇む姿は夏目雅子を彷彿とさせる←例えが古くてすんません。 
「あの、引っ越すんです。それで…これ、受け取ってください!」と封筒を差し出してきた。 
何かと思って、失礼だが受け取ったままその場で中身を確認。30万くらいかな?札束だった。 
「え?なんですこれ??受け取れませんよ」と返そうとし、受け取れと戻される。 
そこに妹帰宅。みっともないから家に上がってもらえ、とドライに言われる。素直に従う年上女2人。 

まぁ事情を聞けば、要するに不倫してたのは隣人。 
私も隣人も夜の仕事をしているので、隣人が仕事を終えてダメ夫と合流し自宅に着くのとほぼ同時に我が家の灯りがつくのを向かいの民家で張ってた鬼嫁が確認。我が家に突撃、しらばっくれやがってと裁判まで起こしたということだった。 
ダメ夫は、突撃の時も隣室にいて震えてたそうだ。しかも裁判起こしたと自宅で聞かされて、相手が間違っていても指摘せずしらばっくれていたらしい。というかむしろ、私だと臭わせるかのように発言したり、わざわざ私の帰宅に合わせて隣室に入り浸っていたという… 
そんなクズなダメ夫とは、交際1週間で妻帯者と知り別れたがったが別れてくれない。好いた仲でもあるし店の客でもあるからとダラダラと関係を続けてしまったが、今回の鬼嫁の勘違いを意気揚々と話すクズっぷりについに決心して、遠方に逃げる事にしたらしい。 
裁判が取り下げられたのは、弁護士を通じて真相を鬼嫁に話し、遠方に逃げて一切ダメ夫とかかわらないこと、慰謝料300万…だったか350万だったかを一括で払うこと、自分が土下座に行くこと、を伝え合意したかららしい。 
金はすでに払い、引越しが終わってから土下座に行くことになってるらしいが、鬼嫁も怒りがダメ夫にシフトしているらしく、土下座どーでもいい、な雰囲気のようだった。 
この時点でまだダメ夫は私相手の勘違いが続いてると思っているらしく、鬼嫁もとぼけているということだった。 
不倫はいかんが、決心してよかったね、と励まし、テーブルの上の30万をつかむ妹。 
「引っ越すんでしょ?じゃあ餞別ね」と5万だけ抜いて封筒を隣人の手に無理やり握らせ、「ガラス代」とニヤリと札を振る妹がかっこ良かったw

その日の夕方、引越し屋と黒服っぽい男性2人が荷物を運び出し、隣人はいなくなった。 

私はホームから突き飛ばされ、ガラスを破られ、ブス呼ばわりされた挙句訴えられ…諸々の折に妹に蔑まれ…散々な修羅場でした。 

因みにガラス代は私が出したのに、5万の恩恵は妹にしゃぶしゃぶに連れて行ってもらっただけで、あとは妹のスノボ用品に化け… 
主婦って貰ってたから、家計はお任せだしまぁいっかでおわりました。 

その後私は早々にホステスもやめ、貧乏ながらもお日様の下で働き、無事嫁の貰い手もつき今は平穏な家庭を築いてます。

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