どこでもドアが欲しかった

20代半ばで病気に。将来を考えていた彼の母「体の弱い人は嫁に来てもらっても困る」しかしその後…

time 2016/12/02

20代半ばで病気に。将来を考えていた彼の母「体の弱い人は嫁に来てもらっても困る」しかしその後…

私はある薬が画期的に効果が出て回復し、社会復帰できた。
実はそれまでも年に数回元婚約者と連絡は取っていた。季節のあいさつ程度の短いやり取り。
でもそれも私の体調が良くなるころには途絶え気味になり「奥さんもらったのかな」と寂しいながら感じていた。
簿記の資格のおかげで就職。そこで今の夫を紹介され、結婚した。
夫は普通の会社員。そしてその会社の業務内容が元婚約者の仕事と同じだった。
本当に何気なく「私その関係の××会社(元婚約者の会社名)ってとことちょっとだけ縁があったんだよね」
と言うと「××って◇◇市の?あそこ先月つぶれたよ」と。
本当にびっくりした。今までろくに思い出さなかったのに、数年ぶりに口に出したら「先月」に倒産なんて。

社長夫人(元婚約者の母)が倒れ、代替わりをして闘病生活に。
しかし一年ほどで亡くなり、妻を亡くした先代社長は痴呆になった。
ここまでなら同情する話なんだけど、痴呆になった先代は出来もしない仕事を請け負ったり、
「別の会社が資材を横取りした」と勘違いをして怒鳴り込んだりとトラブルを起こし続けた。
痴呆といっても一見普通に見えたそうで、夫もあったことがあるが
「途中で急に変なことを言い出しておかしいと思ったけど、短いやり取りなら気付かない」
レベルだったそうだ。
中途半端に元気なのが良くなかったのか、先代はあっちでトラブル、こっちで事故とかき回し、
誰もその会社に仕事を頼まない(頼めない)状態になってしまい、先月とうとう倒産したと。

「会社の人どうなっちゃったのかな」と思わず聞いたけど「職人はいくらでも仕事がある世界だから」
と聞いて一安心。新しい社長(元婚約者)は独身だったと聞いて複雑な気分にもなったが
その時もう彼の顔が思い出せないことに気づいて更に複雑だった。

それが去年の話。そして今年の正月、私の実家に彼から年賀状が届いた。
(郵便ではなく宅配会社のメール便だったので、転送されなかった)
「お元気ですか?体調はどう?僕はまだ独り身で寂しくやってます(笑)
久し振りに思い出話でもどうですか?」
どういう意図で送ってきたんもかわからないけど、親に「捨てておいて」と頼んだ。
彼に対する同情はあったけど、そのために誤解を受けるようなことはしないよと。

しかし父は年賀状に書かれていた彼の携帯電話の番号に電話をかけ
「娘は今結婚して子育てで忙しいので、振り回すようなことをしないでほしい。
もう連絡はしてこないでください。この年賀状のことも娘には知らせません(これは嘘)」
と言ってしまった。
そのことをGW中に聞いて怒ったけど、言ってしまったものは仕方ない。
彼はなんと言っていたか聞くと「そうですか、お幸せに」とだけ言って切ったと。

何と言っていいのか、色々な考えや思い出が浮かんでしばらくずっと心がざわついていた。
今やっと落ち着いてきたので吐きだし。

ところで宅配会社のメール便で年賀状というのが私も意味が分からないんですが
封筒に入った状態でメール便で葉書が送られてきたんだそうです。
電話での母からの伝聞なので間違ってる部分もあるかもしれませんが。
そんなサービスあるんでしょうかね。
現物は残ってないので確かめようもないんですが…

(Visited 4,431 times, 1 visits today)

down

コメントする

シェアする

  • 人気記事

  • 最近の投稿

  • 最近のコメント

  • アーカイブ

  • カテゴリー

  • メタ情報

  •