どこでもドアが欲しかった

義父が浮気。離婚調停も終わったある日、同級生の男の子の苗字が変わっていた…

time 2016/12/03

義父が浮気。離婚調停も終わったある日、同級生の男の子の苗字が変わっていた…

私が小学校に入学する直前に母が再婚した。
義父にはもちろん遠慮もありながらも普通に暮らしていた。
義父側の親戚にも初孫といってかわいがってもらって嬉かった。

小学4年にあがった頃、母が長年わずらってた腰痛がひどくなり、手術とリハビリで半年ほど隣町の大きな病院に入院することになった。
私は近所にある母方の祖母の家で過ごすことになった。
義父は仕事の関係で長期出張があったりもするので、義父と二人で母を待つという選択肢は家族の誰も持っていないようだった。
正直ほっとしていた。
義父と二人で過ごすと思うと、やはり多少気が重い部分があったので。

母が入院して数ヶ月たったある日曜、その日もいつものように親戚の車に乗って隣町の病院の母のところへ。
お見舞いに頼まれたものがあると病院の前にスーパーで親戚と買い物をしていた時、ふと目に留まった人がいた。

義父が見知らぬおばさんと腕を組んで買い物をしている光景だった。

その後、母に会ってもどんな顔をしていいかわからないし、母に様子が変だと言われてもひたすら誤魔化した。


何故か誰にも言ってはいけない気がしていた。
結局祖母にも親戚にも私が見たものは話せなかった。

半年たって母が退院してきた。
久しぶりの母との生活。そして義父は家に帰ってこなかった。
おかしいと思いながらも心当たりがあるだけに何も言えずにいた。

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