間男「それはこっちのセリフだよ。お前はどうするつもりだ?間男とあんな茶番を俺にしたからには何か考えてるんだろ?」
嫁「・・・・・・」
俺「なんで黙ってるの?」
嫁「私、謝らないからね」
俺「・・・・・・」
私「貴方にも責任があるから」
俺は言葉が無かった。
嫁は矢継ぎ早に、俺の帰りが遅くて寂しかっただの、家にいても空返事ばかりだの、まさにテンプレのオンパレード。
俺「お前、俺の事がもう好きでは無かったのか?」
嫁「わかんないけど、昔とは違うよね」
俺「あいつとは連絡取ってるんだろ?」
嫁「言う必要ある?貴方に」
俺「なんだと・・・・お前」
嫁「あの人だって忙しいからそんなに連絡は取ってないよ・・・」
俺「・・・・・・離婚したいということか?」
嫁「貴方がそうしたければ」
俺「あいつとそんなに一緒になりたいのか?」
嫁「さあね・・・・そんな事は分からない」
嫁は心ここに在らずというか、嫁から呼び出しておきながら、どこかイラついてる感じだった。
自主的な歩み寄りは嫁からは本当に無いのか?と思い、言いたくなかったが、俺は言った。
俺「お前さ、自分からあいつとのこれまでの事、詫びるとか話す気ないのか?」
嫁「あるわけないじゃん、そんなの」
嫁が冷ややかな目でこう言った時、俺の好きだった嫁はもう死んだと思った。
嫁は伝票を持って席を立とうとした。
嫁「今日はごめんね、いきなり呼び出して」
俺「話って結局なんなんだよ」
嫁「まあ、貴方どうしてるかなと思って。でも貴方の気持ち分かったから」
微かに微笑んで、何となく上から目線。
嫁は、俺がまだ嫁の事を愛してるとこの時思ってたはずだ。直感でそう感じた。
俺「お前さ、浮気をした事自体、悪いと思ってないのか?」
嫁「・・・・・・」
俺「なあ、どっちなんだよ・・・」
嫁「悪いとは思ってるよ・・・だけど貴方が」
俺「分かったから。俺にも責任があるというんだろ?その寂しさを紛らわす為に抱かれたんだろ?」
嫁「そう・・・だけど・・・」
俺「寂しい思いさせたんだな・・・・・・いつからだ?」
嫁「・・・・・・」
俺「俺の仕事が忙しくなる八月くらいからか?」
嫁「そうかな・・・・・・」
俺が顔と言葉を柔和にして下手に出ると、嫁は少しだけ神妙な顔付きで浮気は継続的であった事を認めた。
その後、嫁はまだ暫くは実家にいると言って出て行った。
勿論、俺は全ての会話を録音していた。
俺は翌日から行動した。