どこでもドアが欲しかった

自ら部長になると言い出した傲慢な男。しかしその結果…

time 2016/12/07

自ら部長になると言い出した傲慢な男。しかしその結果…

私が所属していた部活は理科系の研究系の部活であるテーマを一年単位で研究する部活でした。 
ウチの高校は生物研究をテーマにしていて、高校近くの山林の生物の生態をメインに研究していました。 
部員は4人と少ないながら、何年か連続で県の研究発表会で良い成績を出していました。 

ただ、私が部長をやっていた時は後輩である一年生は誰もおらず(当時私は2年生)、後継者は誰もいませんでした。 

そんな時、どこから湧いてきたのか、別の組の同級生Aが
「部長をやりたい」
と言って来たのです。
私は早く部長職を譲って試験勉強に打ち込みたい気持ちからあっさりAに部長職を譲り、私はAの相談役というポジションで部員として残ることになりました。

しかし、このAですがプライドが高い上、とても傲慢な性格で部長職になると
「自分は名門部活の部長だ」
と周りに自慢ばかりしていました。
急に部長をやらせて欲しいというのも名門部活の後継者になれるチャンスと思って、接近してきただけで、部活の内容には興味が無かったそうです。
ちなみに部活動の方は、週に二回ある生物観察会にも顔を出さない。顔を出しても一時間ほどで帰ってしまう(観察会は2時間参加するのが原則)など問題が多かったです。
その分、私が彼の代わりに観察会に参加し、生き物観察のデータをとっていました。
また、Aが
「塾に行くから先に帰る」
と言って、部活をサボったことがあり、それをA本人に注意したら
「俺は部長なんだぞ! 俺を怒らせるな!」
と逆ギレ。
冬休みなどの長期休暇も部活動に参加しなかったため、結局私が殆どAの仕事をやる羽目になってました。

そして、一年に一度の研究発表会。


県内の研究系部活が発表し合う研究系部活の甲子園予選みたいなもの。
ウチの高校は毎年、優秀な成績を出していたため、学校からの期待も大きかった。

ただ、Aは「自分が発表する」と威張り散らしていた。
そのAが発表する原稿やパワーポイント、資料は全部私が作ったんですがね。

発表会の前日は夜の10時まで学校に残って作業をしていたのに、Aは7時ごろに帰っていった。
まあ、新一年生も入部したからこれで安泰かな。そう思っていました。

発表会が始まって、他の高校の発表が始まり、ウチの高校の番が近づいてくる。
Aが発表するのはあまり納得したくないが、自分の作った資料のお披露目が近づいてくるのは少しワクワクしました。
そして、ウチの高校の発表。
Aがステージに上がり、原稿を見ながら喋りだす。
とにかく、酷かった。棒読み、原稿の内容を間違える、言葉が詰まる・・・
もうへたくそのオンパレードでした。
一日で発表を上手くなれというのは無理だろうけど、一晩で少しは練習すればここまで酷くならないはずだろ・・・

そして、結果発表。ウチの高校は連覇ならず。
他の学校の友人からも「何? あの発表?」と言われる始末でした。
発表会の最後にAの一言。
「やっぱり資料が物足りなかったな」
この一言で私はコイツに一泡吹かせなきゃならんと決意。

そこで…

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