運転手の手紙及び彼女からの送金は返すわけではありません。
彼が一生背負うべきものとして渡すものです。彼にしてみれば
罵られた方がよっぽど楽かもしれません。「一生苦しむ事は覚悟
しよう。肝心なことはそれを受け止めた上でどう生きていくか
だ」。彼に伝えたい事であり、今私が自分自身と息子に言い聞か
せている事です。
「彼を責めるのも許すのも彼自身にしかできない」。散々自問自
答した上で達した私の結論です。もっとも、自分の結論を理不
尽な理由で否定しては自己嫌悪に陥る、その繰り返しが今でも
続いています。ただ、彼には、彼のために苦労した御両親及び
婚約者を幸せにすることで自らを救済して欲しいと心から願っ
ております。
私と息子も失った家族の分も人生を充実させることに道を見出
したいと思います。