父が脳出血で急逝した。
母のことが大好きな父だった。仕事の虫だったが、年に一度必ず家族旅行に連れていってくれた。
私たち兄妹の進路について真剣に相談に乗ってくれる、真面目な人だった。
後1年で退職することとなり、倒れる1ヶ月前の正月に家族で集まったとき、
「退職金は、母さんと二人きりの世界一周旅行に使うからな、お前らは期待するなよw」
と言いつつ、すでに一人立ちしている私たちにお年玉をくれるような人だった。
父の葬儀が終わるまでは気丈に振る舞っていた母だったが、49日法要が終わり納骨が済んだとたんに心労で倒れ、
しばらく兄夫婦の家で面倒を見てもらうことになった。
私は、父の遺産や遺品の整理を任されたため、休みの度に実家に帰り、家の整理を行っていた。
面倒なお金の処理が終わり、父の書斎を片付けていたときだった。
本棚の奥に、何か隠されていることに気がついた。
本を全て避けてみると、隠されていたのは古いA●だった。
古くさいVHSのパッケージが、10本以上。
あちゃーと思いつつ、あの真面目な父がねぇ、とおかしくもあった。
興味があり見てみると、全て同じ女優さんのA●。そしてその女優、なんか見たことがある。
顔や体にある特徴にデジャブを感じる。
そして気づいた…