名目は一戸建ての購入に関する話し合い。ここから菊地のちょっとDQNな展開があるから嫌な人は飛ばすかなんかしてくれ。
毎月第3日曜ってのは俺は必ず出勤で、この日に間男を連れ込む確率がかなり高いのは調査済み。時間はきっかり13時。
この日は嫁に内緒で両家両親を食事処に呼んでいた。この時点で11時。食事が始まる。金は今まで嫁に渡した定期預金を充てる、目星をつけた物件がある。こんなことを話した。
デザートが出てきた正午ごろ、菊地が来た。
菊地「準備おk」
親共「???」
俺「件の物件の方へ行きます。彼は今回の担当の不動産屋です。」
菊地「表に物件までの車を手配してあります。そちらへ。」
一同ハイエースへ。みんな乗り込んだって発車しないよ。
菊地「今から嫁さんの浮気現場へ参ります。皆さんの見てる前で俺君の離婚への十分な証拠を確保する流れです」
一同( ゚д゚)ポカーン ドヤ顔の菊地の運転で走りだすハイエース。菊地がプリントした紙束を親共へ投げる。
菊地「嫁さんの携帯に入っていたメールをすべてコピーしました。あと嫁さんの携帯は僕が持ってますから連絡を試みないように。」
車内、お通夜の空気。そら行為行為書いてあればそうもなるよね。
12時半頃マンションに到着。自宅に入り一番奥のリビングへいくとそこには駐車場チェーンで縛られ、さるぐつわを噛まされ、なぜか丸刈りの嫁がいた。
親共絶句。俺もさすがに絶句。
嫁の携帯にメール受信。
菊地「今から来るそうです。皆さん寝室に隠れて。間男はいつも来てすぐリビングに行くから。」
俺「じゃああれ持ってくるわwwwwww」パソコンと外付HDDをとりに行く。
13時、奴が来る。玄関の鍵が外から開く。あのクソ嫁複製してやがった。
間男「嫁ちゃんー♥」・・・シーン
間男「いないのー?」間男がリビングに向かう。俺が後ろから走りだす。
俺「トェェェイ!ドロップキーック!」渾身の一撃が間男に当たる。
間男「なんだお前!!!」
俺「嫁ちゃんの旦那っすwwwwwサーセンwww」
菊地「どうもwww君の上司の菊地ですwwwサーセンwwww」
親共、唖然。間男も唖然。
俺「さささ、リビングに入って入って。」
俺「大好きな嫁ちゃんいるからさwwwww」
とりあえず嫁の拘束具を外す。
俺「浮気の証拠VTRwwwwどうぞwwwwww」全編再生。
俺と菊地以外全員泣く展開。これ涙を誘う名作なのかも。
菊地「んでんでんでwwwwwwまだ終わらないよーwwwww」
俺「ねえwww嫁ちゃんwww」嫁のカバン持ってきて俺の預金通帳を出す。
俺「俺の定期wwwなんで残高500万しかないのwwwwwねえwwwwww」
俺「ねえ嫁ちゃんwwwなんで嫁ちゃん定期預金2500万もあるのwwwwねえwwwww」
菊地「ねえwwww間男くんwwwwwなんで君の給料でスカイライン維持できるのwwwww」
俺・菊地「俺の金返せよおおおおお!!!!!」
てなわけでみんなの涙が枯れた所で話し合い。ここからは間嫁も参加してくれたよ。なんか真っ赤な顔してた。
嫁の主張:俺がいなかったから寂しかった。車に使った金は返すから許して。
間男の主張:全額返して慰謝料払うから不問にして
嫁親の主張:俺の言うとおりにします。だから離婚だけは。
俺親の主張:どうでもいいから早く帰りたいんだけど。
俺の主張:とりあえず俺の金は補填して。慰謝料はいらないから別れよう。てか菊地俺の嫁ちょっと雑にしすぎ。
嫁親が土下座。てか俺の親と菊地以外全員俺に土下座。俺の親父はVTRを勝手に切り替えてテレビ見出した。のんきは親譲りだったか。
結果として俺は
・嫁から3550万の返金+慰謝料100万もらう
・間男から慰謝料200万もらう
・嫁親から慰謝料200万もらう
・俺親から手数料50万取られる (「結婚してから離婚するまでずっとつまらんことに付き合わされた」手数料らしい)
締めて4000万の現金を自分のものとして離婚。これで第1部完結。
てなわけで俺は独身に戻った。間男も離婚した。菊地は相変わらず独身。俺の親は沖縄にバカンスしに行った。そんなこんなで気づいたら11月になっていた。でも、水面下であのバカはまだ交際が続いていた。そんなお話。
上司菊地に浮気現場をおさえられた2人はめでたく閑職へ。でもこんなご時世、良い働き口も見当たらない。てなわけで今2人は本店資料室勤務。
給料も下がり共に家から追い出された2人はなんと同棲をしてるとのこと。そんなにお互いが好きかね。羨ましい。
その2人が乗ったスカイラインが事故を起こした。
まあ端的に言うと山道で事故ったらしいんですが。
時間は19時。職場で大富豪してたら携帯が鳴った。
元嫁「山道で事故りました。助けに来てください」
俺「警察呼べやwww」
元嫁「警察呼ばれたら間男くんの免許の期限切れがバレるし2人ともさっきお酒を飲ん」はいはい無視無視。
直後菊地から電話が。
菊地「今から俺の車で元間嫁ちゃん連れてお前の会社行くから。言わなくても分かるよな?wwww」
てな訳で菊地と元間嫁ちゃんが来る。俺も乗る。いざ現場へ。制限速度厳守でまったり行く。
菊地→元嫁「今から行くからwww買ってくモノある?www」
元嫁→菊地「とにかく早くお願いします」
ここから菊地が本当の鬼畜っぷりを見せる。
現場到着。ここから菊地無双。
菊地「大丈夫か!?とりあえず車を安全なところに移すから待ってろ」
スカイラインを退避所へ運ぶ。
続いて菊地が負傷者カップルの元へ。
菊地「ホアタァ!」なぜかいきなりけが人を殴り始める。
約3分後、ハイエースの荷台には半死半生の2人が。その後ろには事故ったスカイラインがつながれている。
菊地「俺けん引免許あるから大丈夫だよね?wwww」
ここで菊地がおもむろに電話をし始める。
菊地「まだ人いるよね?www今から行くから」
菊地「あ、けっこう重症かもしれないから人多めにお願いwww」
こいつ病院にも顔が利くなんて知らなかったよ。
20分後。菊地のハイエースはシャッターの前についた。ちなみにここ、菊地が勤務している銀行の本店そのものである。
菊地「俺だwww開けてくれwwww」インターホンに菊地が話しかけるとシャッターが開く。菊地が車を降りる。俺も降りる。負傷者を運び出す。
菊地「揃って飲酒運転した挙句かたっぽは免許が期限切れてるお馬鹿が到着しましたwww」
負傷者「( ゚д゚)ポカーン」
菊地「あれwww常務wwwwまだいたんだwwwww」
菊地「かくかくしかじか」
常務「菊地くんわざわざすまないね。あ、そこの2人は明日から来なくていいよ。」
菊地「警察は呼んでないよなーwwww俺ヤサ男じゃんwwww」
常務「2人とも菊地くんの優しさに感謝するように」
翌日2人の机はなかったそうです。