会社は創業時から経営が苦しく、
私と社長の二人はいつも給料(報酬)が未払いだった。
売上が振り込まれる日の都合で私は
給料日の数日後に振り込まれてはいたけれど、
社長はずっと未払い。
私は役員ですらなかったけれど、
特別な関係だから甘えられてるんだろうと理解して、
別れた後の遅配も「社長が好きだから」の一心で我慢した。
経営資金として注ぎ込む社長個人の
借金が限度額に達したら、私にも
消費者金融から借りるように言われた。
断ったら顔の形が変わるまでナグられ、無理やり借りさせられた。
ある日、実は二マタを掛けられていたことが分かった。
会社の口座に誰も心当たりのない
纏まった額の入金があり、社長に確認したら
「彼女からの援助」だと。
私と付き合う五年も前からのお付き合いの人で、
私と付き合っていた時も、寧ろ今も同棲している、と。
取引先との会食と言って夕方から
出かけることが多かったけど、
殆どは彼女とのデートだった。
創業メンバーみんなで出し合った創業資金も、社長は彼女に借りていた。
ここまで吐かせるのに相当掛かったけど、要は私は浮気相手だった。
それでも彼を諦めきれず、まだ会社に残った。
この辺りからもう精神を病んでいたと思う。
一年後、彼女と別れたと言われた。
その日のうちに体/の/関/係を持った。
まだ好きだったし、やっと一緒になれると思うと嬉しかった。
でもよく聞けば、別れはしたけどまだ一緒に住んでいると。