どこでもドアが欲しかった

母の葬儀に妹が出席しなかったのを変だと思い、妹ダンナ実家に突撃→すると…

time 2020/04/16

母の葬儀に妹が出席しなかったのを変だと思い、妹ダンナ実家に突撃→すると…

車で二時間くらい走って、
ようやく家に着いたところで落ち着いてよく見ると、
妹は見る影もないくらいに痩せている。
コトメちゃんもなにか落ち着かない感じ。
妹の話によると、私から金を引き出すまでは
逃げられたら困ると思ったウトメは
妹を鎖で繋いで監禁状態にしながら家事などをさせていたらしい。

そのほか、いわゆる嫁イジメはフルコースで経験。
従わないと鉄拳制裁。
ダンナは事業の失敗から鬱になり、
現在は心の方の病院に長期入院中。
まだ高校生のコトメちゃんも虐待されていたらしく、
妹は自分が逃げるときになって
「こんな家に置いておいたらコトメちゃんも壊れる」
と思って連れ出したらしい。

友達のアドバイスもあって、
翌日、妹とコトメちゃんを病院に連れて行ったら
あからさまに虐待の跡が残っていて、
実の両親でも訴えられるほどだった。
それから弁護士の友達に相談。
改めてダンナ実家に乗り込んで、きっちり話をつけた。

妹は、まだ子供ができてなかったこともあって、
ダンナと無事離婚。
コトメちゃんのことは児童相談所とか
各所に話を持ち込んで、かなりゴタゴタしたけど
本人の希望と、私と妹の強い申し出もあって、
うちで預かることになった。

あれから数年、
最初はおどおどしっぱなしだった
コトメちゃんも次第に明るくなり、
無事に卒業、就職していい人と知り合い、
結婚という運びになりました。
「もう結婚はこりごり」といっていた妹も昨年再婚。
コトメちゃんのダンナも妹の新ダンナも、
今までの経緯を解った上で大切にしてくれる人みたいです。
二人が巣立ってしまって、
ちょっと寂しくなってるんだけど、二人とも今でも
「お姉ちゃん、お姉ちゃん」と慕ってよく遊びに来てくれます。
今度は私の番だな。

昔から親戚一同に「女息子」と揶揄されていたほどの
体育関係大女の私をもらってくれる人がいればの話ですけどね。

でもあのときの台所を破壊しまくった挙げ句、
妹を待つ間、廊下に仁王立ちになって
壁やら扉やらに穴を開けまくっていた
自分のDQ行為を思い出すと冷や汗が出る。
寂しい中年女の昔話でした。長文投下、失礼しました。

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