「あんまり走ってると転ぶぞ」
「転んでも平気だもん!」
「そうか、お墓じゃなければ平気かもね」
「どういうこと?」
「んー? お墓で転ぶとね? お墓で寝てるおじいちゃんおばあちゃんに呼ばれちゃうんだよ?
呼ばれちゃった子はね、寿命がぐぐっと吸いとられちゃうんだよ?」
「ど、どのくらい・・・? どのくらい・・・?」
「そうだねー、十年とか二十年ぐらい吸われちゃうかなー。よし試してみようか」
そう言って騒いでたチビを持ち上げようとしたら、効果覿面だった。
「ごめんなさい~ごめんなさい~」
「じゃあ走り回らないようにね。次走ったら足払いするからね?」
「うん・・・」
帰るまでちんまりと静かになっていました。