それから俺は死ぬほど勉強し、死ぬほどスポーツをし、同じ学年のヤンキーを含めほぼ全員と仲良くし、時には悪さもする
「文武両道の頼れるヤンキー」の座を手に入れた。
やがて手のつけられないヤンキーですら俺の言うことだけは聞く程に。
時は満ちたと思い俺は学年みんなに
「いじめはダメ」
「暴力はダメ」と言い続けた。
その甲斐あってか俺が3年生の時には1年生狩りは行われなかった。
もちろん後輩たちにもしつこいくらいに
「いじめと暴力はダメ」としつけた。
という俺の中での武勇伝。。。
そんな感じで俺の中学生活は終わり、もう今年で26歳。
俺の中学の頃を知っている人が今の俺を見ると
「どうしてこうなった」と言われるくらい落ちぶれてしまった。
ほんとに終わってた…。
最近、ちょっとした用事で母校の近くに行ったとき、当時の先生にばったり会った。
俺の顔を見るなり
「お前が卒業して以来10年間、ただの一度もあの伝統行事は行われてい。本当にありがとう」
と言ってくれた。
こんな俺でも何かを残せてるんだと思ったとき 内に秘めた何かが燃え上がった気がした。
過去の自分に励まされるのも恥ずかしい話だけど
「まだ終われない」という気持ちがあふれ帰りに履歴書を買って家に帰った。
そして今日、不採用の連絡がきた・・・・