どこでもドアが欲しかった

家庭教師のお兄さんは完璧な好青年だった。→ある日、何故か家庭教師の母親から呼び出されて…

time 2016/11/22

家庭教師のお兄さんは完璧な好青年だった。→ある日、何故か家庭教師の母親から呼び出されて…

中学生の時、家庭教師に勉強を教えてもらっていた。 
家庭教師の兄さんは、海外青年協力隊を務めた後、有名私立高校教師になった、非の打ち所のない立派な好青年であった。 
一方の私は暗い、大人しい、声が小さい、の三重苦を兼ね備えた中学喪女。

いつも勉強がひとくぎりすると、家庭教師はくもりひとつない目をキラキラさせながら会話を仕掛けてくる。
人と話すことが苦手な私は、恥ずかしさも手伝ってか、下を向きながらただ相槌をうつばかりであった。
そんな日々がしばらく続いた。

ある日、私は何故か家庭教師の母親から呼び出された。
不思議には思いつつも、家庭教師の家はそれほど遠くもなく、私は単身家庭教師宅へと向かったのである。

すると…

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