どこでもドアが欲しかった

病的に束縛が激しかった妻。息子が生まれて関心が息子に移ったように見えたが…

time 2016/11/23

病的に束縛が激しかった妻。息子が生まれて関心が息子に移ったように見えたが…

「別に息子はどうでもいいのよ。あなたと同じ顔だから可愛かったのに、なんでよりによって顔を怪我するんだろう。
本当にクズだよね。それしか価値ないのに。さっさとあなたと同じ顔に戻したいから、邪魔しないで」だと。

ざーっと血の気が引いたよ。
元嫁、あのにや~とした笑顔で言うんだよ。
「息子は愛してるよ。あなたの息子だもん。あなたの血が入ってて、あなたと同じ顔してたんだもん」
で、そこで修羅みたいなひでぇ顔になって、
「だから大事にしてきたのに、本当に馬鹿。あんな顔じゃ、全然あなたと同じじゃない」
「別の人格だってことは理解してる。あなたみたいな人が他にいるわけない。息子はあなたとよく似てるけど、結局偽者だから」

次の日速攻で俺の実家に息子連れて行って、両親と同居の姉夫婦に事情話して息子預かってもらった。
息子を俺実家に預けたと元嫁に事後報告したが、またにや~とやられて「新婚みたい」と笑われて、元嫁が怖くて仕方なくなってたよ。

この元嫁相手に離婚を突きつけるとものすごい修羅場になるだろうと思って、タイミングとか色々見計らってたんだが
いい案を思いつけなくて、半年もたってしまった。
俺はこの半年間、毎日会社帰りに息子の顔見て、それから実家に泊まったり、元嫁のところに帰ったりしてた。
その頃から元嫁の束縛が復活してきて、ワンギリ強要が再開した。
断るとヒステリックに暴れて手に負えなくなった。
実家の番号からかけてやるとそれで満足らしく、それ以上求められなかったが。

だが休日を毎日息子と過ごす俺にフラストレーションがたまったらしく、今月の頭に爆発された。
「息子と私、どっちが大事なの!息子を捨てろ!あんなのもういらない!」
言いながら抱き着いてきて、涙流しながら、
「ねえ、また作り直そう。最初からやり直そう。次はちゃんとうまくやるから」

もうそこで俺も切れちゃったよ。
俺「俺は息子が一番大事。お前こそいらない」
元嫁が「びっくり」としか表現できない顔した。
元嫁「なんで。私のこと、いらないの?」
俺「自分の子供を大事にしない女なんていらない。息子は俺とは違うのに、お前はそれを理解してない。
頼むから離婚してくれ」
元嫁「なんで。私のこと、幸せにするって言ったのに」
俺「お前も、俺のこと幸せにするって言ったろう。俺は今、不幸だ。お前も多分、不幸だ。別れよう」

そこから元嫁、フリーズ。
考えさせてください、って部屋にこもった。
自殺しないかハラハラしてたが、翌朝出てきて「離婚に応じます。あなたが言うなら仕方ない」と言って、そのあと完全に無言。
ソファに座った姿勢のまま微動だにしないし、声かけてもびくりともしない。
食事もしなくなったから、最終的に元嫁両親呼んで引き取ってもらった。

両家の親を巻き込んで離婚について決めて、親権は俺。財産分与と養育費相殺。
元嫁は完全に壊れちゃって、元嫁両親がそのまま実家で面倒を見ることになった。

で、元嫁が唯一出してきた離婚の条件というのが「最後に一緒に届けを出しに行ってください」というもの。
当日、待ち合わせ場所に元嫁が元嫁両親と一緒に現れたんだが、元嫁の服装が結婚当初にプレゼントしたワンピース。
体型変わってないんだなぁってぼんやり思ってたら、「最後くらい腕組ませて」って言うので素直に応じたら
脇腹刺された。
刃渡り15㎝の文化包丁。内臓ざっくりやられたよ。
あと1㎝ずれてたら動脈切れて即死の可能性があったらしい。
市役所の隣が市立病院ってのも助かったポイントの一つ。

ちなみに当時のことは地方紙に小さく載ったから、調べれば出てくるかも。「痴情のもつれ」的な扱いにされて
えらく憤慨したの覚えてる。
元嫁は裁判にかけられたけど、心神耗弱で減刑されて、結局塀の中には入らなかった。
今は遠くで元嫁両親の監視下で暮らしている。
俺は息子と元気にやってる。

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