どこでもドアが欲しかった

付き合っていた彼と、彼の転勤を機に結婚しようと思っていた。しかし…

time 2016/11/24

付き合っていた彼と、彼の転勤を機に結婚しようと思っていた。しかし…

結婚式についてとの名目で私子と彼男の両親も含めて食事会をした。

彼男両親「とりあえず、結婚式はまだ先になりそうだし先に入籍だけでも…」
私子「そのことですが、私は彼男さんと結婚できません。…彼男何でだか分かるよね?」
彼男「分かんないよ!早く籍入れて一緒に住んで二人で幸せになろうって言ったじゃん!」
私子「浮気する人とは結婚できないよ」メールのコピーをテーブルの上に。彼男真っ青。

彼男両親をちらりと見ると、彼母はメールコピーを読みながら涙目に。彼父も呆然。
彼男両親には婚約前からとても可愛がっていただいていたので、とても心が痛かった。でもそれ以上に彼男が憎かった。

彼男「携帯見たの!?でもふざけてこういうメールしただけだし、何もないよ!俺の事信じて!」
私子「携帯を見てしまったことだけは申し訳ないと思ってる。でも浮気してるよね?」
彼男「証拠はあるの?!!俺本当にしてないし!私子と幸せになるために仕事だって頑張ってるのに!」
私子「あくまでも浮気したことは認めない?」
彼男「うん、絶対してないし」
私子「あるよ、証拠。それに彼男が頑張ってるのって仕事じゃなくて、浮子さんとのハッスルだよね。毎日毎晩お疲れ様。」

そう言いながら、集めた証拠(写真、二人の行動を記した文書)を出した。

彼男「っこ、こ、これは!違う!!」
彼男両親「…」
私子「ちなみに今日は持ってきてないけど二人が公園と車でハッスルしてる時の映像もあるよ。」
彼男「違う!違う!!」

この後は、彼男父が彼男をボコボコにしたり、私子両親が彼男を罵倒したり、彼男母が私子・両親に土下座したりとありがちなカオスに。
グダグダになって話が進まないので、近くで待機して貰っていた叔父(弁護士)を召喚。

私子「とりあえず婚約破棄をします、今後の予定としては訴訟を起こす、もしくは彼男に慰謝料を請求します」
彼男「そんな…裁判はやだ!慰謝料は私子を傷つけたし払ってもいい。でも俺は私子と結婚したい!一生をかけて償うから!」
私子「婚約破棄もしてもらうし、裁判か慰謝料かは両親と話して決める。とりあえず今後は叔父を通しての話し合いになるから。
また後日浮子と浮子両親も同席の上で話し合いをしましょう。それでは、さようなら」

グダグダ言う彼男を無視して、私子一家と叔父は退席。後ろからは、彼男父の怒号が響いていた。

そして後日、彼男と私の愛の巣になる予定だった部屋で、私子一家+叔父、彼男一家、浮子一家の話し合い。

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