どこでもドアが欲しかった

間違いメールがきっかけでドライバーとメル友に→ある日を境にメールが途絶える→一年後…

time 2016/11/29

間違いメールがきっかけでドライバーとメル友に→ある日を境にメールが途絶える→一年後…

いつもは運転中には絶対にメールを開かないのに、たまたま魔が差して私からのメールを開いて読んでいた所、横から急におじいさんが車道に飛び出して来たと。 
ブレーキが間に合い、おじいさんに接触はしなかったが、転んだ拍子におじいさんは足首を痛めた。 
その事でメル友は誠心誠意を尽くすために、独り身のおじいさん(まだら痴呆)の面倒を見ていたと。 

そのおじいさんが、持病の為に先月亡くなった事。 
迷ったけど、どうしても私の事が気になっていたから、もし電話番号が元のままだったら、これまでのいきさつを教えようと。 

それからまた、メールのやり取りが始まったが、大幅に通信する時間帯が変わった。 
メル友が仕事中は私も出さないと決めて、帰宅してから寝る迄の間にやり取りした。 

そんな時、メル友が入浴している時、奥様が私達のメールのやり取りを見てしまい、誤解してしまったらしい。

「一年前の事は、メールしていたのが原因?不倫していた訳?あの時の衝撃で私は流産して子宮まで摘出するはめになったのに!」と、かなり責められたらしい。 

心を病んでしまったメル友奥が、メル友を刺して無理心中を図った。 
幼稚園児の一人息子も道連れに。
メル友の奥様とお子様は亡くなられました。 
メル友は重傷を負いました。 
私は元夫に事の全てを話して、メル友の看病とリハビリを見守りたいと懇願しました。 
元夫が承諾してくれるまで5年間かかりました。 
メル友に対して愛はありませんでした。 

5年ほどして私は離婚し、今は助かったメル友の奥となって知り合いのいない北国で生活している。 
先日、子宮頸がんで余命半年とわかったので、この秘密を持って墓場に行きたいと思う。

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