思い返してみれば、長兄は中学生の頃から「店の手伝いはいいから、学校の勉強をしろ」と言われるほどやっていたし、
私はジジババっ子だったから、褒めてもらいたい一心で餃子や焼売の餡詰めを高校生の頃からやっていた。
一方、次兄は「俺は継がないから」と部活ばっかりで、なーんにもやってこなかった。
家族である両親や長兄は容赦なしに次兄に注意する。
本店でのあまりの居心地の悪さに
少しでもモタツイたり、手が動いていないと、中華お玉でスッコーン!と頭を叩かれる。
次兄も意地があるだろうから、3ヶ月は頑張るかと思ったのが、一ヶ月半で「看板はいりません」音を上げた。
一方、次兄嫁は、横浜の業者の不手際でトラブル続出
疲れ果てて帰ってきた次兄に、次兄嫁はヒステリーをぶつけ
次兄の本店手伝いが一ヶ月半で終わったので、とりあえず、ネットショップは一旦閉鎖。また、家族会議。
泣きながら謝る次兄。
「店をやるのがこんなに大変だとは思わなかった。本当に申し訳ない」
脱力した様子で次兄嫁。
「起業を甘く見ていました。生意気言ってすみませんでした」
そこで祖父。
「その横浜の業者は信用ならんから切りなさい。
代わりに、うちで昔、奉公してた○○さんと△△さんにに話をつけといた。彼らはネットとやらに興味があるから。
○○さんと△△さんの味なら、うちの看板を出してもいい」
その後、次兄夫婦と横浜の業者の間で裁判がありましたが、ほぼ痛み分けで終わり、
数カ月後に再開した次兄夫婦のネットショップはそれなりに軌道に乗り、今はそれなりに売れているようです。