どこでもドアが欲しかった

真冬の寒空の下、公園のベンチに座る女児「私、死んでもいいの…」私「!?(警察に連絡しよう)」→1ヶ月後…

time 2016/12/01

真冬の寒空の下、公園のベンチに座る女児「私、死んでもいいの…」私「!?(警察に連絡しよう)」→1ヶ月後…

一ヶ月ほど前、夜行バスで旅行から帰ってきた。
バスが思ったよりも早くついてしまい、
まだ薄暗い道をカート引きずりながら、とぼとぼと歩いていた。
途中、大きな公園があるんだけど、よく見ると幼児?らしき女児が一人でぽつんと座っていた。

私の住んでいる場所は強盗や殺人も結構多く、最近それなりの頻度で事件になったりしている。
不安になって声をかけてみると、この寒空に明らかにわかる薄着。
唇も紫色になっていてガタガタ震えていた。

「どうしたの?」
と声をかけると首を振る。

辛抱強く何度か声をかけると
「私、死んでもいいの…」
とうな垂れてしまった。

目線を合わせて、安物だしと自分のマフラーを首に巻いてあげて、もう一度聞いてみた。

安心したのかやっと話してくれたんだけど、ようするに
・家を閉め出された
・もう二日何も食べてない
・母親は友達のところにいって集れ(こういう言い方した訳ではない)という
・でも、もう友達もいなくなった
・いつ戻っても家は鍵がしまってる

それで放置子とわかった。

私だけではどうにもならないし、幼児(後で聞いたら小さいけど小2だった;)を連れまわす訳にもいかず、交番へつれて行こうと思ったけど、いっそのこと…と思い、管轄の警察署に電話してみた。
(公園に不審者をみかけたら110番か警察署へ…という看板があったので)

前述の通り、うちの近辺では事件が多発していて、管轄の警察署は結構熱心なので、小さな事件でも飛んできてくれる。
電話して事情を話したら、保護してくれるとのこと。
今から行くから場所を教えてと言われたので、公園近くのコンビニ前で待ち合わせをして、警察が来る前に女児に暖かいお茶とおにぎりとパンを買って渡した。
最初は受け取るのを拒否してたけど
「いつか返してくれたらいいよ」
の言葉に受け取ってくれた。

それから10分ほどでパトカー到着。
婦警さんが乗ってて、女児を保護してくれた。
私も一緒に行かなくちゃならないかも…と思ったけど、パトカーの中で少しだけ話しと携帯番号を聞かれ、開放された。
別れるときにマフラーを帰そうとしてきたけど「あげるよ」といったら泣いてた…。

ここからは後で警察からの電話と女児からの手紙で知ったことだけど、女児は放置子。
但し、普通の放置子みたいにずっと放置されていた訳ではなく、最近になってらしい。
両親離婚→父親に引き取られる→父親再婚で母親の元へ→放置開始
だったようで、母親が引き取ったものの放置していたらしい。

感覚はまともだったので、友達のうちに長居したくない。
でもいく場所がない…と遊ばせてもらってたら、段々と友達無くなる→居場所もなくなる
→遅くなったら母親が戻ってくるからそれまで公園の風の当たらない場所でじっとしていた。

しかし、私が見つけた前後はいつになっても母親は戻らず、二日経過していたらしい。
母親にも父親にも捨てられた。私は死んでもいいんだと、ベンチに座っていたと…。
友達のところに長く居座って嫌われるのも辛かったって。

結局…

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