どこでもドアが欲しかった

小型犬の散歩中、ナイフを持った痴漢に後ろから羽交い締めにされ口を手で覆われた…

time 2016/12/01

小型犬の散歩中、ナイフを持った痴漢に後ろから羽交い締めにされ口を手で覆われた…

犬が猛烈に吠えて、男が「いてっ」と叫び、そのあとは男の悲鳴。
私はただただ、茫然。
犬が戦ってました。痴漢と…。

うちの犬はミニチュアダックス。もしかしたら犬が見えてなかったのかもしれない。
あるいは、小さい犬だと舐めていたのかも。
でも、よく知られているようにダックスフントは猟犬。
ものすごく力が強いし、噛みついたら離さない。
そしてうちの犬はものすごく凶暴なんです。
そういうのもあって、犬がいれば痴漢なんか平気と思ってたところはある。
でも実際体験する事になると、ただただパニック。
すごかったです。
犬、すごいフットワークで男の攻撃を華麗に避けて、隙を見て足だの腕だのにガブガブ。
男はTシャツに膝丈のズボンだったので、もう、血だらけ。
本気で犬が痴漢を食い殺すかと思った…。

私はとても怖くて手も出せず声もかけられず…。
とうとう男は犬を掴んで投げつけ逃げ出したんだけど、犬は鮮やかに着地すると、そのまま飛び出し
痴漢を猛烈に吠えながら全力で追跡。
ダックスって足短いでしょ。でも、すんごい脚早いんですよ。
うちの体育会系の兄(身長185)の全速力と勝負して負けないくらい。
固まったままだった私も慌てて犬を追ったら、公道に止めてあったワゴン車から犬がポイされた。
犬はさらに車を追跡しようとしたけど、慌てて捕獲。
興奮してもがいてたけど、しばらくして落ち着くと私をぺろぺろしてくれた。
痴漢の血がつきそうでちょっとイヤだったけど。
私もやっと思考回路が回復してきて、兄に電話。兄は帰宅途中で、すぐ来てくれた。
そして私と犬見て兄ビックリ。犬血だらけでした。

その後警察来たりなんだかんだでやっと家に帰り、兄が犬を風呂に入れたけど、犬は怪我なし。
現場にもかなり血がついていたから、大けがだったと思う。
でも病院には行かなかったみたいで、結局捕まっていない。
帰宅した母が顛末を聞いて卒倒しそうなほど驚いてたけど、犬をぐりぐり撫でまわして褒めてた。
その晩は肉だのヨーグルトだの贅沢三昧に甘やかされてました。

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