どこでもドアが欲しかった

自宅警備をしていると泥棒が侵入!?絶体絶命のピンチに…

time 2016/12/04

自宅警備をしていると泥棒が侵入!?絶体絶命のピンチに…

ポケットから携帯を取り出して、110番に電話した。 
人生で初めての110番で、緊張したが、なんか優しそうな声のお姉さん(おばさんかも)が出てくれた。

細部は適当だが、だいたいこんな感じだった。

「はい、〇〇です(なんとか指令室とか言ってた気がする、忘れた)、どうしましたか?」 
「え、えっと、その、家に泥棒が入ってきているみたいであdsfか;」 
俺はちょっとドモりながら答えた。 
「泥棒に入られたんですね、住所はどちらですか?」 
「入られたんじゃなくて、今どろぼうがあ;dsfじゃ;ldjkf」 
俺は語尾に向かって声が小さくなる癖がある。

「えっ、いま泥棒がいるんですか?」 
「ハ、ハイ、そうなんですあ;lkdjf;k」 
ちょうどそれ位の時に、和室の方からカラカラカラっと窓の開く音が聞こえてきた。 
俺は声をひそめながら、モソモソと住所を伝えた。 
「分かりました、すぐに付近の警察官が向かいますのでお待ち下さい。 ハン人の身長や服装は見ましたか?」 
「いえ、まだ見てないでぅ」 
「わかりました。では連絡先を教えて下さい」 
んで、携帯の電話番号を言ったら 
「それでは警察官が到着するまでお待ちください」 
といって切られた。

電話を切って一息ついたくらいで、たぶんリビングの方のあたりから ミシッミシッって人が歩いている音が聞こえてきた。 
か、確実に中に入ってきているよ!! 
早く来てくれ警察の人! 
俺はすがるような思いで祈っていた。

でも同時に、「そういやガラス割れる音しなかったな」 
とか、どうでもいい事も考えていた。 
後で分かったんだが、ガラス割る時は ガムテープみたいの貼って割るから殆ど音がしないらしい。

で、しばらくはリビングの方でゴソゴソやってたみたいで、 たまに引き出しをあけるような音とか聞こえるくらいで、 割と静かなもんだった。 
俺は汗だくになりながらも、じっとトイレで身をひそめていた。

どれくらい経ったろう。

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