どこでもドアが欲しかった

「同棲しろ」としつこい彼。しかし、しばらくすると「自己破産したから部屋は借りられない。俺の実家で暮らせ」

time 2017/02/02

「同棲しろ」としつこい彼。しかし、しばらくすると「自己破産したから部屋は借りられない。俺の実家で暮らせ」

それでもしばらく付き合いを続けてて、だけど破産などのモヤモヤが晴れずにいたので、同棲の話になりそうになると、あれやこれやと話題を変えてはのらりくらりと回避していた。

しかし、ある日ものすごく些細な事(同棲とは別件)でケンカになり、それがこじれにこじれ、別れを切り出した数日後に彼氏が家へ凸して来た。 

その様があまりにも893のようだったので、もちろん家に上げる気はないし、元のように付き合う気もないから、さっさと帰れと言っても相手は引き下がらない。 
それどころか近所に向かって
「この家の女は俺が自己破産してるとわかるとすぐに見捨てる冷たい人間だ」
だの、開かない扉の前で喚き立てるキチへと華麗な変貌を遂げたので、さっくり通報して警察の方にお引き取りいただいた。

その晩、警察から連絡を受けたらしく、彼氏のご両親が家に来た。 
ご両親に事情を告げると、どうやらご両親は実家で同棲する以前に、同棲の事自体を知らなかったそうで、ウチの馬鹿息子がご迷惑をお掛けして申し訳ない!とひたすら土下座。 

すると突然、玄関のドアからドガーン!と何かがぶつかる音がして、程なくして彼氏が部屋に上がり込んで来た。 
鍵を掛けておいたのに何故!?と思ったが我が家は築40年のボロ家。 
ドアは見事に蹴破られていた。 

ご両親は人様の家で何やってんだとか、これ以上恥を晒すなとか言って彼氏を抑えようとしたが 、20代の男の体力には勝てるわけもなくぶっ飛ばされ、母をかばってたウチの弟(当時高校生)も簡単に弾き飛ばされた。

これはヤバい!と思ったものの、体がすくんで動けず、携帯もかなり離れたところに置いていたので警察を呼ぶ事も出来ず、家の中は荒らされ放題なすがまま。 

が、厨二時代にどハマりしてた土方歳三のタペストリーを引きちぎられた瞬間、私の中の何かが覚醒して
「土方さんに何してくれとんじゃゴラアァ!」
と彼氏に掴みかかり、顔面にパンチして、ひるんだスキに腰をガッツリ掴んでバックドロップでKO。 
そして弟に母親とご両親を避難させるよう指示し、そのままグッタリしてる彼氏を持ち上げたまま、家の外へと放り出して警察に通報。

数十分後に彼氏は再び檻の中へと戻された。
ご両親は再び土下座祭りで収拾が付かなかったが、彼氏を二度と家から出さない、私との接触はもちろん禁止、破ったら被害届を出すと約束させてからお引き取り願った。 

と、まあそんな修羅場を体験しました。 

今思えば、火事場の馬鹿力なんだろうけど 
よくあんな恐ろしい真似が出来たもんだと当時の自分に驚きます。

ちなみにロミオメールもksほど来たけど、仕事と看病の合間を縫ってやっと見つけた弁護士さんと被害届がとてもいい仕事をしてくれたので、半年くらいで平穏な生活が戻って来ましたよ。

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