次女が大学に進学した翌年夫が肝炎を患っった。
自覚症状がまったくなく会社の検診で引っかかった。
再検査しても陽性と出た。
義父が肝炎で亡くなっていたので
何処かで接触して感染したのかもしれない。
当然労災が降りる分けでもなく夫は退社を余儀なくされた。
慌てて私も調べたが私は陰性だった。
家計が厳しく大した保険にも入っていなかったので
余計にやり繰りが厳しくなった。
私は途方にくれた。
自分の稼ぎは手取り30万、元夫の30万は有難いが、
家のローンや連れ子の学費や
家賃を考えると全然足りない。
しかも夫の前妻が扶養する長男の養育費が出せないなら
今すぐ財産分割して払えと言ってきた。
頼れるのは元夫しかいなかった。
恥を忍んで少し工面してくれないかと頼み込んだ。
案の定、君たちに与えるぐらいなら
ドブに捨てた方がマシだと突き放された。
私は何でもするからとお願いした。
彼は難しい顔をしながら暫く腕組みをして考え込んでいた。
元夫が私を雇うと言った。
給料は手取りで月70万
他の社員の手前、会社で採用する訳にはいかないから
家政婦として雇うと言われた。
朝ご飯と晩ご飯、そしてお昼のお弁当、
掃除洗濯、熱帯魚の世話まで
家の中のことを全てやれと言われた。
私は夫に相談してその提案を受諾した。
しかし話はそんなに甘くはなかった…