どこでもドアが欲しかった

仕事で家庭を顧みない夫と別れ、再婚した→衝撃的な生活が待っていた…

time 2018/07/19

仕事で家庭を顧みない夫と別れ、再婚した→衝撃的な生活が待っていた…

彼の乗ってくる車がセルシオになった。
いままでは会社のロゴが入った軽自動車か
ハイエースだったが、
自分用の車を購入したようだった。
会社の運営が軌道に乗りだしたことが
傍からみてもわかった。

私はそれをみて安堵した。
それで私たちに向ける怒りや恨みが
少しでも和らげば良いと思っていた。
それであるとき再婚しないの?と
さりげなく聞いてみた。
女はもうこりごりだと言われて私はうな垂れた。

世の中の女が全て君みたいな薄情者だとは思わないけど
自分の選球眼の悪さを痛感してるからねと
痛烈な皮肉を言われた。

彼の怒りはまったく収まっていなかった。

上の娘が中学校の私立受験をすることになった。
受験させるとなると我が家の場合は
必然的にダブルで授業料もかかるという事になる。
郊外に購入した家のローンもあったし、
夫の実家のリフォーム代を少し出してあげた事もあって
今後のことを考えると頭が痛かった。

あるとき夫が
「元夫さんの会社かなり大きくなってるよ」と
HPの画面を見ながら言ってきた。
はぶりが良いのは肌で感じていたが、
今夫に対する礼儀として元夫のことは
深く詮索しないようにしていたから、
元夫の会社がどういう会社なのかこのとき初めて知った。

従業員が100人近くになっていて、
工場も二つになっていた。
海外にも拠点がいくつかあるようだった。

私は、へえと言うに留めていたが、
夫の言いたいことは間接的に理解できた。
要するにもう少し養育費を増額してくれるよう
頼んでくれないかと言っているのだ。
狡いやり方だと思ったが
現実的にやり繰りが厳しくなる事は
火を見るよりも明らかなので、
しょうがなく私は増額願いをする事にした。

どの面下げてと
自分が逆の立場だったら言うだろうなと思ったが
夫は子供の進学の為なら仕方がないと
あっさり増額を飲んでくれた。

結論から先に言うと養育費は30万になった。
10万上げてくれるだけでも
全然違う有難いと凄く思った。
夫はその代わりに春休みや夏休みに
娘と一緒に旅行させて欲しいと言ってきた。
それは当然の権利だと思ったら喜んで応じた。

彼はカナダの出張に娘たちを連れていきたいと言った。
夫もその提案をもちろん受け入れた。

しかし…

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引用:楽しいことないかな
画像出典:GATAG

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