申し訳ないことに、結局恩師に間に入ってもらうことになり、恩師立ち会いのもとAB夫妻と、うち夫婦とで話し合いの席をもうけた。
B子は語った。
「A男は私の作る料理に何ひとつ文句言わないけど無言で何にでもマヨネーズをかける。
そうでなければ大量にウスターソースをかける。
そのまま食べてくれたことが一度もない。
さらに風呂あがりに体を拭く習慣がなく、せっかくきれいにした床をびしゃびしゃにして歩く。エトセトラエトセトラ…」
これら全部が
「Cさん(※私)がA男を甘やかしてきたからだ」
「Cさんが悪い」
ということになっていた。
確かに私はずぼらで雑。
私の料理にA男がマヨかけようがソースかけようが気にしたことなかったし床をびしゃびしゃにされようが
「拭いとけや」ってタオル渡すだけだったしトイレの大が流してなくとも
「またかよ」って思うだけだった。
でもそれは料理自慢できれい好きのB子には耐えられない生活で、A男にベタボレだったB子は本人に直接文句も言えず
「Cさんが交際中に教育してくれなかったから悪い!」
となぜかこっちに怒りを転嫁してきたものらしかった。
その後は恩師の大岡裁きにより、お互い離婚の危機を脱することができた。
うちの夫から
「前からおまえをだらしねー女だと思ってたが同じくそれなりにだらしない俺にはBさんみたいな美人なきっちりした嫁は疲れるだけとわかった。
これからもお互いほどほどにだらしなく楽にやっていこう」
と言ってもらえ、良かった。
その後やはりAB夫妻は離婚してしまったが、うちは円満のままなのでまあまあ良かった…。