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不妊の姉の代わりに私が姉婚約者と結婚 → 4年後夫のフリンが発覚し離婚!相手はなんと…

time 2016/11/27

不妊の姉の代わりに私が姉婚約者と結婚 → 4年後夫のフリンが発覚し離婚!相手はなんと…

なんと私の姉でした。
「どうせ妊娠しないのだから、外で遊ばせるくらいいいだろう」
とは義両親の言葉です。
夫は最初、何も言いませんでしたが、いよいよ離婚かという段階になって、
「本当は君のお姉さんとあのまま結婚したかった」
と打ち明けてきました。
親同士が決めたお見合いでも、夫は夫なりに婚約者を愛していて、私の姉も同様だったと。
そこで私の心は折れてしまいました。

義両親は跡取り息子(長男)さえ置いて行ってくれるなら、姉との再婚も認めてやるというスタンスでした。
裕福な義両親と夫のもとに子供を置いていけば、子供たちは幸せになれるだろうと考えたこともあります。
だけどやっぱり子は手放せなくて、親権は争うよ、と言いました。
夫にしてみれば、妻の初めての抵抗にあって驚いたのだと思います。

私の両親は相変わらずの毒親っぷりで、全て夫に差し出して、無条件に身を引けと言うのであてになりませんでした。
しかたなしに、市役所の紹介で弁護士を雇い、調停まで行きました。
最終的に、親権は夫、監護権は私、夫は私に養育費を支払い、私は定期的に夫と子供を面会させるという条件で離婚しました。
離婚が成立して家を引っ越すのと同日に、姉が荷物を持って夫家にやってきました。
姉からはただ一言「ごめんね」と言われたけれど、私は結局「うん」と言えませんでした。

その後、なんとか仕事を見つけて働き続け、子供たちが手元を離れて、私もようやく1人の人生を送れることになったころに、義実家から元夫の死を伝えられました。
末期がんだったそうで、最後に子供たちと面会した時にはもう手遅れだったそうです。
夫に会った子供たちは
「お父さん疲れてるのかな」
と思った程度で、病気のことは気づかなかったそうです。

粛々とお葬式を済ませたのですが、相続の段になって、元夫の依頼を受けたという弁護士が遺言書を持ってきた
あたりで状況が変わりました。
元夫は自分の死期を知った時に、誰に知らせることもなく遺言書を作っていたそうなのです。
姉と子供だけでなく、私にも分与がありました。
遺言書とは別に、ベッドの上で書いたと思しきメモ書きに
「(私)へ 本当にごめんなさい」
と残されていました。
元夫は不器用な人だったんだなと、彼と離婚して以降初めて涙が出ました。

姉は私宛に財産分与があることに猛反発し、実両親・義両親と組んで、相続放棄するように迫ってきました。
子供たちが
「お父さんの遺志をくんでほしい」
と言っても無駄でした。
私は子供たちにさえ遺言書通り残してくれるならと、相続放棄しました。
なぜ放棄したかといえば、相続の話が出たころに、私に元夫と同じ病気が見つかっていたからです。
恐らく来年の今頃は生きていないでしょう。

余命宣告を受けて初めて、元夫の気持ちを本当に理解できたような気がします。
今にして思えば、私から元夫に愛情を示したことはほとんどありませんでした。
天国というものがあって、私と元夫がそこで再会できたら、本当は愛していたことを伝えられたらいいなと思っています。

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