どこでもドアが欲しかった

婚約者の彼が急に私が浮気していると騒ぎ出した。しかし実は…

time 2016/12/04

婚約者の彼が急に私が浮気していると騒ぎ出した。しかし実は…

上司に相談以降彼の言葉は、全部録音済み。これも。

私はただ黙っていた。 
びっくりしたのもあるけど。 
彼の迅速な行動により翌日の昼、私の実家に皆集まることに。

これは私の提案。 
店なんか行ける訳ないし、彼の実家にも行きたくないし。 
当然両親には電話で怒られ、一先ず先に実家に帰っても、 
そこでもやっぱり怒られた。

父は激情型で真面目な人。 
怒鳴るだけ怒鳴って、彼の両親にどう謝るかを考えてた。 
私の話は聞かなかった。 
母は冷静で演技派な人。 
だから母には、彼の方が浮気をしたんだと話した。 
証拠も見せた。 
それ以上は何も言わなかったが、母は察してくれていた。

話し合い当日。 
最初から激怒の彼&彼両親&父。 
彼の母が進行役となり始まった。 
私の酷さを雄弁に語る彼。 
慰謝料慰謝料!と叫ぶ彼家。 
どんどんますます冷めた。 
父が彼両親に頭を下げまくる中、母が彼に、 
「どういった経緯で発覚されたんでしょうか?」 
とさも申し訳なさそうに、辛そうに聞いた。

彼は私の携帯を奪い、 
「このメールです!!」 
と自信たっぷりに言った。 
だけど、父ポカン。 
彼の両親も、え?これ?な様子。

思ってたような反応が得られず、慌てて説明を始める彼。 
「今日はありがとう。」はエッチのことだ! 
「初めての場所」はもちろん新しいホテル! 
「おいしかったよ。」はやっぱりエッチの話だ!

「いつでも話においで。 
力になるから。」 
はスルーして頑張る彼。

私がここでやっと「呑んだだけ」と言うも、 
彼「じゃあ証拠は!? 
証明してみろよ!!」 
証拠ならあんたのもあるよと思いつつ、私は電話した。 
とすぐに、その場に突如とあらわれる私の上司。 
午後から早退してわざわざ来てくれて、外で待ってたくれてた。

上司を見た途端に、あ!ってなった彼の父。上司が取引先だったようで。 
気まずそうにする彼の父をスルーして、話しだす上司。 
元々浮気だとかしてないから、上司の発言はぶれない揺らがない。 
さすがに彼の両親も私の父も、上司の話ぶりに納得しだした。 
彼の両親は「誤解は誤解、さっぱり水に流しましょう。 
もとは○○(私)さんの態度が原因だったんだし、彼も愛故よ」 
ってスタンス。切り替え早い。 
一人、デモデモダッテの彼。

そのうじうじさがうざくて、そこから私の反撃ターン。 
私「愛故じゃなくて浮気してるが故の発想だったんだよね」

ピタッと止まりみるみるうちに青ざめていく彼。ポカンな彼両親。 
もうめんどくさかったので、すかさず彼の証拠を提示。 
ホテルに入る写真、出てくる写真。路上でのチュー写真、車内での写真。 
指を絡めて手を繋ぐ写真、女の胸を揉んでる写真(着衣状態)。

彼「あるばぁぁああーーーー!!!?」

奇声を発し、これは俺じゃない!違うんだ!偽物だ!お前への愛しかない! 
違うんだ!話を聞いてくれ!お前が浮気するのが悪い!いや誰も悪くない! 
誰も悪くない!夫婦とは高め合うものだ!偽物に惑わされるな!陰謀だ!

ととにかくうるさい彼。彼両親はまじまじと証拠を見て項垂れてた。

「新しいお話に移りましょうか。」と、今度は母が進行役になった。 
私の父は大爆発で、彼にビンタ。ビンタ。ビンタ。ビンタ。

彼「いたっ!痛いよぉー! 
なんで止めないんだよぉーっ! 
お前の親だろぉ!?俺を好きなんだろ!? 
許すし愛してやるから止めさせろよぉーっっ!」

死ぬほどうざかったのでシカト。 
彼両親に婚約破棄するのは私側で、責任は彼にあり、慰謝料も請求すると説明。 
「ちょっと勘違いしただけなのに、こんな話の運びひどい!騙したでしょ!?」
と彼の母も意味わからないことを言い出したので、とりあえず黙らそうと、 
録音していた彼の「クソ肉便器!!」も含め全て聞かせたら、黙るどころか泣いた。 

これを聞いてまた父が彼に今度はゲンコツ。ゲンコツ。ゲンコツ。ビンタ。

彼「違うんだってば!なんで話聞かないの!?意味わかんない!」 
私「…なに?」 
彼「まじ違うから!700%誤解だから!まじ付き合ってないから!」 
私「あぁ、私とあんたがね」 
彼「だから違うっつってんじゃん!なにそんな言い方する訳!?だからぁぁあ!」 
私「なんなの?」 
彼「あいつがまじしつこいんだって!胸無理矢理押し付けてくんの! 
俺まじで嫌だったんだって!据え膳食わなかったって!だからまじ誤解!」 
私「じゃあ会社に相談する?逆セクハラで」 
彼「……。なんでそう誰かを不幸にしなきゃいけない訳!? 
皆幸せになりたいんだよ!?だから結婚して世界一幸せになろう!?な!?な!?」

必死さがきもい彼と、泣く彼の母と項垂れる彼の父と、怒ってる私の父。 
冷めた目で彼家、特に彼ををみる残りの私、母、上司。

私がゆっくり「そうだね」と言うと、彼はニヤッとした。だからすかさず、 
「世界一幸せになるために別れて、そのための資金頂くね」 
と言ったらまた叫びだした。

彼「うの゛ぉぉおおん!俺はお前だけなのに!愛してるのに!お前は違うんだ!? 
なんでそんな冷たいこと言うの!?まじでなんで!?俺好きでしょ!?」 
彼の父「いい加減にしろ!」ドカッ!※注 ケリ。 
まさにもうガクブルな彼。ほんっときもかった。体育座りでびくついてた。

上司「浮気する人って、どこかしら相手を見下してるんだよなぁ…。 
なんとかなると思ってる。 
君(彼)、地面にこぼれ落ちた砂糖をまたもう一度使えるか? 
君は自分の手でばらまいたんだ」 
彼号泣。彼の父男泣き。彼の母も号泣。彼の父が慰謝料を払うと約束。 
彼の父から800万払うと言われ、そんなにもらえないと言おうとしたら、 
彼「そんなに払うことないって!」 
と彼に言われたため、有り難く800万丸々受けとることに。

条件もつけた。400×2で払うこと。今後一切関わらないこと。 
最後の最後まで「結婚しゅたいんだぁぁああーー!!」とうるさかったので、 
「アインシュタインだ~」と言ったらポカンとして帰っていった。

その後、家族+上司で食事に行きツヤツヤした笑顔で帰宅。これが5月の終わり。 
ちゃんと入金もありました。彼が悪寒メールをくれますがスルーしています。 
わざわざ毎回アドレスを変えてまで送ってくれます。

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