彼男両親「とりあえず、結婚式はまだ先になりそうだし先に入籍だけでも…」
私子「そのことですが、私は彼男さんと結婚できません。…彼男何でだか分かるよね?」
彼男「分かんないよ!早く籍入れて一緒に住んで二人で幸せになろうって言ったじゃん!」
私子「浮気する人とは結婚できないよ」メールのコピーをテーブルの上に。
彼男真っ青。
彼男両親をちらりと見ると、彼母はメールコピーを読みながら涙目に。彼父も呆然。
彼男両親には婚約前からとても可愛がっていただいていたので、とても心が痛かった。
でもそれ以上に彼男が憎かった。
彼男「携帯見たの!?でもふざけてこういうメールしただけだし、何もないよ!俺の事信じて!」
私子「携帯を見てしまったことだけは申し訳ないと思ってる。でも浮気してるよね?」
彼男「証拠はあるの?!!俺本当にしてないし!
私子と幸せになるために仕事だって頑張ってるのに!」
私子「あくまでも浮気したことは認めない?」
彼男「うん、絶対してないし」
私子「あるよ、証拠。それに彼男が頑張ってるのって仕事じゃなくて、浮子さんとのウワキだよね。
毎日毎晩お疲れ様。」
そう言いながら、集めた証拠(写真、二人の行動を記した文書)を出した。
彼男「っこ、こ、これは!違う!!」
彼男両親「…」
私子「ちなみに今日は持ってきてないけど二人が公園と車でしてる時の映像もあるよ。」
彼男「違う!違う!!」
この後は、彼男父が彼男をボコボコにしたり、私子両親が彼男を罵倒したり、
彼男母が私子・両親に土下座したりとありがちなカオスに。
グダグダになって話が進まないので、近くで待機して貰っていた叔父(弁護士)を召喚。
私子「とりあえず婚約破棄をします、今後の予定としては訴訟を起こす、
もしくは彼男に慰謝料を請求します」
彼男「そんな…裁判はやだ!慰謝料は私子を傷つけたし払ってもいい。でも俺は私子と結婚したい!
一生をかけて償うから!」
私子「婚約破棄もしてもらうし、裁判か慰謝料かは両親と話して決める。
とりあえず今後は叔父を通しての話し合いになるから。
また後日浮子と浮子両親も同席の上で話し合いをしましょう。それでは、さようなら」
グダグダ言う彼男を無視して、私子一家と叔父は退席。
後ろからは、彼男父の怒号が響いていた。
そして後日、彼男と私の愛の巣になる予定だった部屋で、
私子一家+叔父、彼男一家、浮子一家の話し合い。
浮子両親に事情を知らせるのが面倒臭いので、話し合い開始早々証拠を提出。
私子「浮子さんとは、彼男同期の飲み会で面識があります。
私子と彼男が婚約していることもその場でお話しています」
浮子母「うちの子が…信じられない」
浮子「こんなの偽造よ!訴えてやる!」
私子「どうぞ訴えてください、私共も訴訟を視野にいれてますから。
あと、写真や文書での証拠では不十分なようなので良かったらこちらも」
そう言って、DVD再生。先日の彼男一家との話し合いで披露しなかった公園でのDVDです。
私も初めて見た時びっくりしたんだけど、夜にも関わらずすごくはっきり二人の姿が映っている。
接合部もモザイクなしで。
浮子「くぁwせdrftgyふじこlp;@:」
浮子父「浮子!!この恥しらずが!」浮子になぐりかかる。
浮子母「情けない!そんな子に育てた覚えはない!!」浮子母も浮子になぐりかかる。
しばらく浮子一家がヒートアップしてて話し合いが進まない。私子イライラ。
彼男は彼男で、「もうこんなことしない」だの「愛してるのはお前だけ」だのテンプレ通りの発言。
「いい加減にしろ!」って怒鳴ろうとしたところで、私子父が机を叩いた。
私子父「彼男くん、私は君がうちに挨拶に来た時に「私子を幸せにする」と約束してくれたから
君を信じた。その結果がこれだ。しかもこの間から君は、違うだの別れたくないだの言い訳ばかりで
私子にきちんとした謝罪もしていない。
私子の意思を尊重したいから、この間の話し合いも今回もできるだけ黙っていようと思ったが限界だ。
そして浮子さん、君と彼男くんのメールのやり取りを見させてもらったがまるで罪悪感がないようだね。
彼男君、浮子さん、私子がなんと言おうと私は君たちが許せない。
彼男君に500万、浮子さんに300万を一括請求する。
もし一括で払えないなら、裁判で決着をつけよう。いいね、私子?」