どこでもドアが欲しかった

「食べれば治っちゃうのよ」と姑が卵アレルギーの娘を拉致して、プリンを食べさせた。→とんでもないことに…

time 2016/11/22

「食べれば治っちゃうのよ」と姑が卵アレルギーの娘を拉致して、プリンを食べさせた。→とんでもないことに…

かかりつけの病院から連絡がきた。
孫がプリンを食べてしまったと言って、トメが娘を連れて行ったらしい。
看護師さんたちが気付いた時にはトメがいなくなっていたので、私に連絡したと。

病院へ行くと、真っ赤な目の娘がニコッと笑って
「ママ」と言ってくれたけど、びっくりするほど声がかれていて、
唇やまぶたが腫れていた。
食べてしまったんじゃない、
トメが自分で食べさせたくせにと思うと悔しくて、怒りで全身が震えた。
娘の前では何とか我慢したけど
先生に事情を話している間に耐えきれなくなり、泣いてしまった。
看護師さんや先生に慰められ
「しっかりしなきゃ」と思った。

すぐにコトメが来てくれて、泣きながら謝ってくれた。
ウトも仕事を切り上げて来てくれたし、園長さんも駆けつけて、
保育士さんとともに謝罪。
私の周りはこんなにいい人ばかりなのに、
なぜ娘がこんな目に合うんだろうと、やり切れない気持ちになった。
肝心のトメは連絡が取れないままで、どこにいるのかも分からなかった。

娘は念のため入院することになり、私は着替えなどを用意するために一度帰宅。
ウトも、もしかしたらトメが義実家に戻っているかもと帰宅した。
私が戻るまではコトメが娘についていてくれた。

家で準備をしていると、ウトから「トメが帰宅した」と電話。
私は我を忘れて義実家に乗り込んだ。
ウトメが喧嘩をしている声が外へ丸聞こえだったけど、構わず突入。
ぎょっとしているトメに往復ビンタし
「あんたは孫を●す気か!あんたにとっては孫の命より、孫がプリンを食べることの方が大事なのか!」
というようなことを叫んだ気がするけど、よく覚えていない。
私は学生時代、ずっと合唱部だったこともあり、
声が異常に通るから、ご近所にも筒抜けだったと思う。
トメは大泣きし、何だかんだと言っていたけどすべてさえぎって、
孫●しだの人でなしだの物騒なことを永遠に繰り返した。
いつの間にか来ていた夫が私を止めるまで、ずっと叫んでいたと思う。

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