どこでもドアが欲しかった

愛人宅と自宅を行き来して二重生活を送っていた。しかし仕事先に現れた嫁は笑顔で「すべて知ってるよ」…

time 2016/12/01

愛人宅と自宅を行き来して二重生活を送っていた。しかし仕事先に現れた嫁は笑顔で「すべて知ってるよ」…

バレた途端、嫁といるって選択肢しか頭の中にやっぱり浮かばない俺。
Zの連絡先を正直に差し出した。
俺のケータイからZに電話。俺からの電話だと思いウキウキのZ。
でも聞こえてきたのはハイテンションな嫁の声。
ぼろ泣きだったよ。でも俺が守ってあげなきゃなんて欠片も思えない。
ハイテンションでキレたり笑ったりを繰り返す嫁に、俺がこんな女にしちゃったんだなぁって
思ったくらい。
で、颯爽とZと縁を切りたい嫁はZにものすごい短期間で出せる額ぎりぎりの金をもらってた。
今度は謝罪文とか色々書かせてた。Zは泣いていた。
嫁は電話口ではすげぇ饒舌だったが、実際にZと会った時には冷静で殆ど話さなかった。
Zと嫁が会う時、俺も立ち会いを約束させられていて、嫁からの条件は
きちんとZに謝ること、自分と手をつないでることだった。

Zは俺との結婚をかなり真剣に考えてくれていたみたいで、俺と嫁が手をつないで現れた時は
呆然としてた。嫁は「対して可愛くない薄化粧の女に負けたなんてショックなんでしょ」
と後に言っていた。確かにZはモテるタイプだった。
俺は「離婚する気ない。無駄に一年使わせてすみませんでした」って言った。Zは呆然。
嫁に謝れって言われたから謝っただけで、正直Zに罪悪感なんてない。
嫁が「女の子の貴重な一年を無駄にするんじゃない」って言うから謝っただけ。
Zが好きではあったが、都合良く扱ってるだけってのが嫁はよくわかってたんだろうな。

別れる時まで嫁は冷静だった。一度だけZが謝ろうとすると
「謝罪の気持ちがあるなら最初から既婚者に手を出すな。家庭を持ったことないくせに
謝った程度ですべてが元通りだと思うのか」とか
「もう一回やったら次は○○に住むあなたの両親、それから将来結婚する時に
未来の旦那に全部お話してあげるから楽しみにしててね」って言ってた。
それまではわりと無表情だったZもそれ聞いてさすがに泣いてた。

嫁が大人だって誰かが書いてたけど、その後はしばらく酷かった。

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