一族でも待望の女の子を産んだトメはトメで、
コトメ自慢がまぁウザイことウザイこと。
「コトメちゃんは、私が仕込まなくても、
いつの間にか家事をやってたのに…ね~ぇ?
(といいながら私をニヤニヤ見る)」
「コトメちゃんは、世界的大企業の役員の妻なのに、
旦那さんに頼りきらないで、しっかり働いてるのに、ねry」
やめたんじゃなくて産休だと何度言えばry
というわけで、ろくに話したこともないコトメのイメージは最悪だった。
そんなコトメが、地元の友人の結婚式に
参列するので帰省するとかで、
トメは大張り切りで、身重の私をこき使う。
「私が作ったのじゃないと食べない」
らしい茶碗蒸しの下ごしらえを嫁がしていると、
台所にひょっこり顔を出す、顔が旦那の女性が。
コトメだとすぐ分かった。
「おかーさーん、誰かお客さん来てるの?」
台所にいる女性=母と思ったのか、私とトメを間違えるコトメ。
ふっと目が合って、私のお腹と、
下ごしらえ中の鶏肉とを見比べて、
見る見るうちにコトメの顔が青くなる。
「ちょっと!~(トメの名前)さん!」
コトメの声に、のんびり二階から降りてきたトメ。